【新唐人2011年10月9日付ニュース】ここ数年目覚しい発展を遂げてきた中国の鉄道。最高速度は2004年の時速160キロから、わずか7年で時速380キロにまで伸びました。中国メディアは「国際社会が40年かけた高速鉄道の発展を中国はわずか5年で終えた」と主張。しかし最近、鉄道の多発。これについて専門家は、表面的には技術の問題に見えるが、背後には制度の問題が隠れていると指摘します。
2009年9月8日、鉄道省の元高官は、「中国はわずか6年で、高速鉄道の革新的な技術をものにした」と胸を張りました。
しかし今年7月、上海に近い温州市で高速鉄道事故が発生。当局によると40人が亡くなりました。
事故は、中国の高速鉄道への不信を呼びます。中国メディアのいう「国際社会が40年かかった高速鉄道の発展を中国は5年で終えた」というのは本当なのでしょうか。
この問題に詳しい詹(せん)さんによると、中国は2004年に高速鉄道の技術を海外から導入。2008年初めて、自主開発したという高速鉄道が誕生しましたが、実際には核心技術を手にしていないそうです。工場でテスト運行を行ったのはすべて海外の専門家でした。信号システムや自動制御装置、核心部品も海外のものだといいます。
地下鉄元エンジニア 詹さん
核心部品 自動システム、ボギーなどの肝心な部品、列車専用の電気部品も完全に輸入品です。中国では組み立てて、テストしているだけです
詹さんによれば、技術導入を決めた2004年以前、中国は5回、列車の速度向上を試みましたが、自主開発の技術では無理なことを発見。それらのプロジェクトは中止に追い込まれました。そこで、海外の技術を取り入れ、「国産化」することにしたのです。
地下鉄元エンジニア 詹さん
中国の持つ鉄道技術では時速160キロすら失敗しました。だから2004年から3年間
技術導入によって、高速鉄道技術を完全にマスターしたなど、無理でしょう
自らの功績を優先させる中国の指導者は、長期間にわたる研究開発を待てないとも指摘。よって、技術が蓄積されません。また長年鎖国状態だったため、技術の基礎がもろいほか、研究開発の力点を事業の完成に置いていることが今の状況を生んでいるとも言います。
今年7月の高速鉄道事故に関し、事故調査チームは9月に原因を発表すると述べていたものの、いまだに発表されていません。最近起きた上海の地下鉄事故も、納得のいく説明がありません。
鉄道問題に詳しい、中南大学の元教授、王成立氏は、鉄道事故が頻発する原因について、根本的には体制の問題が存在すると指摘しました。
中南大学城市轨道交通研究所 王成立元教授
高速鉄道は海外から導入したので、調査が難しいなら、外国人に頼めばいい。高速鉄道事故では日本が調査協力を申し出ました。中国が調べられないなら、日本人に頼めばいいのです
高速鉄道に関しては、中国が独自技術によるものだとして特許を申請した点も話題になりました。これについて、北京の有名な弁護士、莫少平氏は、モラルの低下がもたらしたものだとして批判します。お金さえ稼げれば何をやってもいいというモラル無視の風潮が、現在の状況を生んだと分析しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
【禁闻】中国高铁有多少是〝中国制造〞?.html